51. 050410 13th FLOOR WITH MOONSHINE(BUCK-TICK)
子供は大人になってから。

SE ENTER CLOWN
01 降臨 
02 Cabaret
03 異人の夜
04 サファイア
05 ALIVE
SE CLOWN LOVES Senorita
06 道化師A
07 .Tight Rope
08 誘惑
09 Goblin
10 キラメキの中で...
SE LullabyII
11 Passion
12 DOLL
13 月蝕
14 Mona Lisa
15 seraphim
16 夢魔-The Nightmare
   
EC1 タナトス
EC1 謝肉祭-カーニバル-
EC1 ANGELIC CONVERSATION
   
EC2 ROMANCE
EC2 DIABOLO
   
SE WHO'S CLOWN?

やっぱり群馬ははずせない、という事で行ってきました高崎まで。
御花見行楽客も構わぬ勢いで集まった黒服の皆さんお疲れ様でした(笑)

というわけで入場したのだが開演が押すことこの上なし。
入場した時点で開演時間。喧嘩売ってますかコラ。

ステージは赤い緞帳が赤いライトで照らされてる。
会場アナウンスが終わり、しばらくすると開演を知らせるブザーが鳴る。
今回はあくまで演劇チックなのかしら。とSEのENTER CLOWNが鳴り響く。
不吉さを思わせる音の中、ゆっくりと上がる赤い緞帳。ステージ上にはシャンデリアを模したようなオブジェか照明か何かがぶら下がってる。
4人が立つ中央には、赤い絨毯の13階段。ステージ後ろは、ゴシック町の教会の祭壇や伽藍を思わせるセット。

予想通り「降臨」で始まる。
櫻井さんは階段上。セットを背に腰掛け、シルクハットにステッキ、黒いラメのコートの出で立ち。
今井さんの後ろに赤いソファ、ソファの上にはカラー(花)と人形。階段の中ほどにリズム隊のひな壇が設置され、ステージはあたかも古城の趣すら。

間奏で櫻井さんが立ち上がり、ゆっくりと覚束無い足取りで、階段を降りる。
いつもはゆたさんばかり見てる私の目が櫻井さんに釘付け。階段の中ほどで再び座りこみ唄う。
曲のラストでは階段にうつ伏せ倒れる櫻井さん。

そして青いライトがステージを照らしたかと思うと、ピンクのライトがミラーボールを浮かび上がらせる。
ヒデにもピンクのライトが横から。あっちゃんは今井さんの後ろのソファに座ってカラー(花)を手にしてる。
櫻井さんはこの日黒のラメのコートにサテンのワイドパンツ、中はひらひらで黒いレースのシャツ。腕が透けてる。
ヒデは黒いスーツにえんじのネクタイ。胸元にもえんじのチーフがちらり。パンツは少し太めのシルエットで素材はてろんとした感じが微妙に。
今井さんは赤っぽい上下、ボトムはふくらはぎのあたりで締められて、そこから覗く脚は黒タイツ。靴は右が赤、左が白の道化師靴。
ゆーたさんは黒のスーツ。

「異人の夜」ではゆたさんにライトが!嬉しいなー。チョッパーの手つきにしばし見とれる。チョッパーの音好きなんです。
前髪が長いのでヒデ側だとちょっと顔半分かくれるかも。
気がついたらヒデの脇にも一人掛けの赤い布張りの椅子が。
あっちゃんのマイクスタンドの脇には小洒落たワイングラス置きが。こういうところも細かくゴシック。

そしてアルバム外から「サファイア」今回もしかしたら本編アルバムどおりで終わりかなあ、なんて考えていたのですが杞憂でしたね。
ベースの音が重くていい。今回のアルバムもそうですがゆたさんがんばってますよね!

ALIVEのあとで「みなさんようこそ楽しんでください」とMC。そしてSEもちゃんと使われてます。
そして天井からゆっくりと紐が降りてくる。蜘蛛の巣のように絡み合い乱れたと言う感じの。
個人的にはこれ引っ張ったらドリフのタライが落ちてくるんじゃねえか思うのを止める事が出来なかった訳ですが(ゴシックが台無しです)
このとき気付いたのですがちゃんと床も白黒赤のひし形模様がちゃんと入ってます。いちいち細かいところまで創りこまれてるなあ。
SEのあとの道化師Aで今井ちゃんが桜井さんの後ろに立ちしばし背中を向けてギターを弾いたかと思うと階段を上る。

紐が降りてきたと思ったらきました「Tight Rope」…好きなのはわかった…。(曲が流れた瞬間額に手を当ててしもうた罰当たりな俺)
壇上で紐を掴んでゆうらりゆうらり。タライが落ちてきても知らんぞー…いえ、なにも。

曲が終わると「渋い奴聞いて下さい」と始まったのが「誘惑」好きだけど聞く機会がなく嬉しい。これもジャズっぽいベースラインがすごく好き。今井君は大きく足を上げたりなんかしてるし。
「次盛り上がろう」とGoblin。ゆたさんが激しくノってます。そして前に出てきてくれたりなんかしちゃったりなんかしてモー!
そだよね、ベイビイはゴシックとはちょっと違うかも知れない物ね…結構ゆっくりとステージを回って定位置へと戻ってゆきました。ああ…素敵…


そして今井ちゃんのギターに、櫻井さんの吐息のようなものが微かに聞こえ、「キラメキの中へ」うん、多分これは来ると思ってた…お腹一杯だけ…ううん何も…(笑)
でも確かによく似合ってる。

三度SEが流れ、あっちゃんが燭台の蝋燭に火をつける。後ろにも同様に揺らめく明かりが弧を描くように並んでいました。燭台が浮かんでいるようでしたが(ピアノ線ででも釣っているのでしょうか?その割には揺れないと思うんだけど…)最初ライトかな、と思ったんだけど揺らめきから行くともしや蝋燭かも。

そして始まったのはPassion。
これはヒデの曲なんだけども、歌詞がね、俺にとっては今井ちゃんに向けて歌われているような気がするの。
同人的な話抜きでね。

今井さんのような才能ある人と共にいる、居続ける事
そこに並んで自分が立ち続けることだとか
悩んだところでただ自分は唄うしか道もなく
迷うし悩むし、でもそれはその人の隣に立ち続けるための唯一の道で
何もかもなげうってただひたすら其処に在り続ける事で何とか居られる場所のように儚い物に思えて

だからこそ「あなたの隣に居させてください」だとか「貴方が在るなら私も在りたい、どうか」という言葉の底にある気がして。ホントにホントに勝手にだけど。
今井ちゃんの側で跪くあっちゃんを見ながら、そんな事を考えてみたり。

DOLLでは今井さん後ろのソファに腰掛け傍らの少女人形を膝に乗せ弄ぶ。
月蝕の櫻井さんの迫力には圧倒。今回のライブ、櫻井さんから目が離せない。水を得た魚の様。存在感が物凄く強い。
MonaLisaでは今井さんが歌ってる間、櫻井さんはヒデの脇の椅子にこしかけてました。

seraphimの後、「今日はどうもありがとう。今夜は悪夢を見てください。」と言うともちろん夢魔。
ゆたさんが右手を上げる。口には何かを咥えながら弾いてる…と思ったらピックでした。
曲の終わりに再び櫻井さんは壇上の椅子に腰掛け、ゆっくりと幕が降りる。

本編終了。

再び緞帳が上がると、今度は後ろのセットにかかっていた幕も上がってる。幕の後ろにはこれまた西洋の伽藍をもしたセットが。セットだけでもゴシックに対する意気込みが在り在りと伺える。
そして始まったのがタナトス。「アンコールありがとう」と軽く手を合わせるあっちゃん。
アンコール2曲目は謝肉祭。今回ヒデの曲がにくいほどポイント押さえていい味だしてる気がする。

「言い忘れてた、ただいま。…って事で、20年を祝いましょう。」
さすがに周囲からアレだけ言われると、意識するものなのかしらね(笑)

なんとまあ「ANGELIC CONVERSATION」が来た。ちょっと意外なような。

はけてゆく時に、ゆたさんがちゅっちゅと細かく投げキッス。

2度目のアンコール。
「じゃあ、トークショーを始めましょう。」に一同微笑む。「20周年、みんなのおかげと自分たちのおかげで…家族も着てて恥ずかしいやら嬉しいやら、○○ちゃん□□ちゃん…(数人分親戚の名前を上げる)」と何故か饒舌なあっちゃん。「この曲やってないよね?」と始まったのは「ROMANCE」のほうでした。
ラストはDIABLO。幕は降りずにメンバーが姿を消して、SEが流れる。



そして客電がつく。
公演時間はみっちり2時間見て行った方がイイです。

物凄く内容の濃いライブでした。
あっちゃんのパフォーマーとか唄うたいとしての存在感に終始圧倒されまくり。
このゆたスキーがあっちゃんから目が離せなかったですよ。
特に「降臨」「Cabaret」の最初2曲の緊張感とか気迫とか、この人はこのために生まれてここにいるのかと思わせるほど。

普通のライブとは違って、むしろ演劇を見ているかのような趣の強い公演でした。
メンバーも余り動くことなく、花道へ出てくる事もなく。
これから回数重ねて慣れてくると動くようにはなるのかな?でもどちらかと言うとすべてが「13階は月光」を演じているようであるとこのままな可能性も捨て切れませんが。
ノるとかどうとかそういう固定概念を捨てて、ただただ彼らに圧倒されて下さい。

物凄く充実した濃い時間でした。

これからのツアー、どうなって行くのかがとても楽しみです。